五月人形で選ばれる兜、甲冑の背景
五月人形という言葉が含んでいるものが結構あるのでまずそれらを列挙します。
武者人形、鎧兜、兜、武者絵幟、鯉のぼり、などです。
武者人形、鎧兜、兜などの飾りは、お雛さまと一緒で人がたを意味しています。
撫で物の考え方で飾っているので、お子様にさわって欲しいと思います。
お子様が触ることで一年分の厄災をひとがたに移し、
箱にしまう事で封じこめて下さいとお願いをするお祭りをやって頂いているわけです。
そのためにヨモギ色の毛氈を敷き結界を作りそこに飾りものをして、
神様をお迎えしお供え物をしてお願い事をする。
これが端午の節供のお祭りです。
武者幟や鯉のぼりの飾りはひらひらとした旗や大きな旗は、
神様への寄り代であり目印であります。
それから鯉のぼりは登竜門伝説のごとく、
お子様の将来の活躍を願った物武者幟の武者絵も昔の強い武将の絵を描くことでこれにあやかり、
強くたくましい人になって欲しいという願いの表現です。
昔の人たちは、願いを形にして置くことで神様にお願いをしていることになると考えたのだと思います。
こういった思いを新生児に向け、願い祈ったことが端午の節句をずっとつづけてきた先人たちの思いだったのかと思います。