ひな人形がそのお子さんの身代わりとなるもの分身となるものであるというお話は、して参りました。
先ず申し上げておかなければならないのは、お雛様の修理の場合上に述べた性質上できれば交換ではなく修理したいと考えます。
ですから、一定以上の修復となると、新しい物を買った方がコストがかからないということが起きてきます。
そこで、どの程度の修繕を望むのか?どれくらい費用をかけてもよいのか?もっと根柢の部分で誰のためのお雛さまとして修理が必要なのか?
そのような事と破損状況を見せていただいて修理品としてお預かりしています。
当社で修理可能なものなのか。部品等を取り寄せたり、物によっては、メーカーに送って修理となるものもあります。品物をお持ちいただいて、見たり聞いたりしてのご相談となりますが、さまざまな修理品をお預かりいたしております。
昨今では、お母さんの人形を修繕して、お子様に使おうとか言うお客さまもいらっしゃいますが、もともとは、形代の意味で用意しているものですから、一年一年新調したはず(お祓いの意味)の物で高価で買い替えができないので、お祭りの仕方自体を変えながら続いてきた文化です。
唯、根本のお雛さまは、赤ちゃんの身代わりに用意して、厄災を代わってひきうけてくれる贖物(あがもの)的なもので使い回しは、しないきまりのものなのです。
贖物(あがもの)とは、祓 (はらい) のとき,罪やけがれをあがなうために神に差出すもの。または身の災いを人形に負わせて水に流し,災いをはらうもの。