【現代の名工】が継承する節句の話

守護像としての随身(ずいじん) -七段飾りを読み解く11-

守護像としての随身(ずいじん) -七段飾りを読み解く11-

ひな壇の4段目、左右の端には随身が控えています。

随身というのは、高官の警護などをした武人のことです。左上位なので左にいる方が位が高く、向かって右の年配の姿が左大臣で、向かって左の若い姿が右大臣です。

向かってみると左右が逆なのでわかりづらいかもしれません。

 

武人である彼らは、狛犬や神社の門などにいる阿吽(あうん)像、随身像と同じような役割を持っています。

これらの一対の像をよく見てみると、一方が口開き、一方が口結びをしています。また、阿吽像は、口を開いている方の手は開き、結んでいる方の手は同じくぎゅっと握られています。

彼らは背後にいるもの(ひな壇であればおひな様とおだいり様)を守る守護像なので、陰陽の理を元にした結界を張っているのです。

 

以前にもお話ししましたが、ひな壇は向かって右が陽、左が隠として作られています。

随身もこれに従い、向かって右の左大臣は陽なので口開き、右大臣は隠なので口結びになっています。

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